英語受講者への対応詳細 音声トレーニングの重要性とその方法
毎度おなじみ、ONEスタイルアカデミーの伊藤です
これまで国語については通信添削という形で対応してきましたが、
英語はできておりませんでした。
大変お待たせして申し訳ありませんでしたが、準備が整ったのでお知らせします。
この作業の目的
・英語学習に音読を連動する癖をつけさせる
・英語のスピード感と読み方のリズム感をつかむ
・英語は単語でなく、英文を丸ごと覚えるものであるという常識を身につける
大前提として、以下に示した作業で身につくのは英語の知識やテストで高得点を取る技術ではありません。
「得点に直結しないのなら意味がない」、と考える人もいるでしょう。
また、「別に英語をしゃべるのが目的じゃない」「共通テストにスピーキングはない」などなど・・・。
でも、音読は大事なんです!
単語よりも文法よりも!!
語学にとって音読が最重要である一番の根拠は、「ヒトは耳で聞いたことを声に出してで言葉を覚える」という、唯一絶対の事実です。
音を使って覚えた方が自然なんです。
手順
① プリント・テキストで問題を解く
② 答え合わせをして、模範解答を写す
③ ①②まで終わらせたプリントの写真を国語と同じ手順で送信する
ブログ 通信添削について
https://onestyle.academy/blogs/2373?draft=1
④ 主に間違えた文について、お手本となる例文とその「音声データ」を返信するので、それを聞いて音読の練習をする
読みが完璧になったら、ここまでで終わってもよろしい。
逆に言うと、
ここまでができていないのに次の段階へ行く意味はありません。
⑤ 読みが完璧になったら写す、単語調べなど、「通常」の英語の勉強をする
※⑤以下の作業は「英語の家庭学習について」の「復習」の項をご参照ください(一応最後に掲載しておきます)
音声データと音声トレーニングの仕方
残念ながら伊藤が読んだもので、ネイティブの完璧な発音ではありません(笑)。
1文につき3回読みます(今まで回数が決まっていませんでしたが、次からは固定します)。
1回目:1文を通して結構早く
2回目:1文を通してゆっくり
3回目: / (スラッシュ)のところで休みながら
①とりあえず一通り聞く
②お手本の音読に続いて(音のない間に)、聞いた音を真似して読む
③1・2回目までは1文を通して読む
④3回目は読んだところまでを読む
⑤同じスピード感でかまずに読めるようになるまで繰り返す
⑥英語を読めるようになったら、間に日本語訳を入れてみる
①聞き取れない箇所があったら聞こえるまで聞く(あまりないと思いますが…)
スピード感はあくまでも伊藤の感覚です(笑)。
最大で英検の2級、センター試験レベル、ゆっくりで英検3級レベルを意識しています。
これ以上落とす意味はないと思っています。中1・小学生でも関係ありません。
②十分に間を取っているつもりですが、慌てていて間が短い時が多いと思います。
その時は無理をせずに一時停止をして読んでください。
③④読むときは英文を見ずに読んだ方がいいです。リスニングが苦手な生徒は目に頼りすぎる傾向があります。
目を離して、音だけに集中しましょう。
④スラッシュを入れる箇所、休み方は伊藤の感覚ではありますが、以下の教材を参考にしております。
『ハイパー英語教室中学英語長文 1(超基礎からはじめる編)』大岩 秀樹 (著), 安河内 哲也 (著)
https://www.amazon.co.jp/ハイパー英語教室中学英語長文-1-超基礎からはじめる編-大岩-秀樹/dp/4342000733/ref=sr_1_34?__mk_ja_JP=%E3%82%AB%E3%82%BF%E3%82%AB%E3%83%8A&dchild=1&keywords=%E3%83%8F%E3%82%A4%E3%83%91%E3%83%BC%E3%83%88%E3%83%AC%E3%83%BC%E3%83%8B%E3%83%B3%E3%82%B0&qid=1588428092&sr=8-34
『大学入試英語長文ハイパートレーニングレベル1 超基礎編』安河内 哲也 (著)
https://www.amazon.co.jp/大学入試英語長文ハイパートレーニングレベル1-超基礎編-安河内-哲也/dp/4342272113/ref=sr_1_2?__mk_ja_JP=%E3%82%AB%E3%82%BF%E3%82%AB%E3%83%8A&dchild=1&keywords=%E3%83%8F%E3%82%A4%E3%83%91%E3%83%BC%E3%83%88%E3%83%AC%E3%83%BC%E3%83%8B%E3%83%B3%E3%82%B0&qid=1588428092&sr=8-2
⑤こここそが重要です。
聞いて、とりあえず読むことが目的ではありません。
できるようになるまでトレーニングをしてください!
学ぶのではなく、できるようになってください。
私の発音は完璧ではないし、スピードも抑えています。
誰でも真似できるレベルの発音であり、スピードです。
逆に言えばこれについて来られないようでは、少なくとも共通テストのリスニングで高得点を取ることは難しいでしょう。
知識の習得が困難な今の時期だからこそ、このようなトレーニングに真剣に取り組んでほしいです
⑥結構ハードなトレーニング。「サイト・トランスレーション」といいます。カッコいいでしょ?(笑)。
英語を聞いて日本語に訳す。3回目のスラッシュ音背を元にしてやってみてください。
英語を部分で聞いて、休みの間に日本語訳を声に出して言いいます。
心で思ったりイメージではダメです。必ず声に出してください。
1つアドバイスを与えておくと、
音読にしても日本語訳にしても、ポーズの間に合わせようとすると、見てからでは間に合いませんからね!
覚えるしかありません。
覚えてしまって、音声が止まる前にもうスタートする、くらいのスピードです。
先ほど、「英語の知識が身につくトレーニングではない」と言いましたが、あれは嘘です(笑)。
正しくやれば、知識も身につきます!
「正しく」というのは、スピードに追い付くことと、常にテキストから目を離すことです。
目に頼るのではなく、頭で覚えて反射的に口が動く、このレベルまで繰り返し練習してください。
この作業は歌を覚えるときの感覚に似ています。
皆さんもカラオケに行ったことはあるでしょうが、好きな歌を何度も歌っていると、歌詞を覚えてしまって、画面を見なくても歌えるようになったりしませんか?
アレを意識的にやってみよう、というのがこのトレーニングの正しいやり方です。
歌詞を意識しなくても、自然に出てくる感覚ですね。
音声トレーニングのいいところは、お手本さえあれば一人でできることです。
自分でできた、と思うなら大抵はできるようになっています。
音感の極端に悪い人は苦戦するかもしれませんが、とりあえずスピード感だけでも身につけてほしいです。
これに前のブログに載せたようなリスニングトレーニングを加えれば完璧です。
ブログ 英語学習に役立つ映画と学習の方法
https://onestyle.academy/blogs/2428
スピードの重要性について
そもそも英語のスピードというのは、われわれ大人の常識であって、今の子どもたちには関係ないと思います。
つまり、かなり早い(と大人が思う)スピードであっても、子供はすぐに対応できるようになる、ということです。
これは実際に授業をしていても感じます。
小6や中1に容赦のないスピードで音読をしても平気でついてきますが(もちろんアドバイスは必要)、
逆にゆっくりの音読に慣れすぎた高校生にスピード感のある音読を練習させても全く対応できません。
聞こえてはいるのでしょうが、自分が聞いてきたものとのギャップがありすぎて対応できないようです。
耳がおかしいんじゃないのか?と疑いたくなることもありましたが、学習環境によって間違った感覚が身についてしまうと修正できないようです。
目標は共通テスト
到達目標は基本的に共通テストを考えています。
ご存じの通り、今年度から英文の量が極端に増え、リスニングとの比率が50:50になります。
今後の英語のテスト攻略の最大の鍵は、間違いなく「スピード」です。
30代以上の保護者の方にははっきり言って種目が違うと考えていただきたいです。
例えるならば、フィギュアスケートからスピードスケートに変わったようなものです。
今までは、「知識の量」が最も重要でした。だからみんな単語にこだわったのです。
でも今からは違います。
知識の量ではなく、知識を「引き出すスピードと精度」が問われます。
要するに、いくら知識があっても遅ければ間に合わないので点は取れないのです。
練習の仕方と、何よりも意識を変えなければいけません。
そうでないと、時間をかけて努力をしているのに全く結果が出ない、ということになりかねません。
音読の重要性について
私が語るよりも、このお二人に語っていただいた方が説得力がありますね(笑)。
具体的な学習方法も語っているので、ご参考にどうぞ。
木村達哉×安河内哲也 特別対談 第二弾「英語学習論」
https://passnavi.evidus.com/201405benkyo-ron/
木村 達哉
灘中学校・高等学校英語科教諭
教壇に立つ傍ら、『キムタツ式 英語長文速読特訓ゼミ』シリーズ(旺文社)をはじめとした参考書や英単語帳などを多数執筆。また、「英語教師塾」を立ち上げ、講演や勉強会など全国的な活動を展開している。
安河内 哲也
東進ハイスクール英語講師
上智大学外国語学部英語学科卒。大学受験生に向けた授業から、執筆活動、テレビ、ラジオ出演までこなす、カリスマ的人気講師。文部科学省の「英語教育の在り方に関する有識者会議」の委員も務めるなど、活躍の幅は広い。
復習の仕方
間違えた問題について答えを含む英文を写し、知らなかったことをノートにとる
ルール
- 必ず英文全体を写す
- 穴埋め・和訳の問題でも、1文全てを写す
ノートの使い方
- 見開きで2ページごとに使う
- 下の数行(5~10行ほど)は開けておき、単語の復習に使う
- 左のページに英語、右に日本語訳
音読
→ ココに音声トレーニングを入れる
- 見ながら読む→見ずに読む
- リズムよく、速く、つっかえず、途中で見ずにスラスラ読めるまで繰り返す
- できれば、2回3回繰り返しかまずに読めるまで練習する
- 大きな声で、アクセントをはっきり
- 考えずに口が動くのが目標
- 5回10回は当たり前
- できるまで書いてはいけない
写す
- 左側のページに英文を写す
- 音読しながら、速く写す
- 途中で見ずに、止まらない
- 1語でも間違えたら最初からやり直し、コンマやピリオドも同様
- ボールペンでやるとなお効果的(笑)
- とにかくスピードが重要!!
訳す
- 右側のページに日本語訳する
- 読む時のスラッシュに合わせて、かたまりごとに訳す
- 意訳は状況に応じて
- 分からない単語は調べて写す
単語の復習
- 分からない単語があったら復習する
- 紙の辞書を引いて読んで写す
- 速く引く!1 単語につき 10 秒で見つける
読めない場合 辞書で発音を調べる
イメージしにくい時はネットで調べて音声を聞く
意味が分からない場合 辞書で意味を引いて調べ、読んで写す
単語のスペル・意味・例文(ココが重要!!)を写す
例文を写すときのルールは上記の「写す」と同様
とにかくスピード!
こういう考え方に10代のころに出会いたかった 伊藤