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2025.5.28
英単語の暗記について解説!単語暗記は○○を使うと効果的!!逆に○○を使うと効率ダウン・・・
前回の漢字の暗記に続いて、今回は英語の暗記です。
今回はシンプルに「単語」の覚え方で、「文」の覚え方はまた別の記事で紹介するつもりです。
英語は暗記科目です。
英語をできるようになるにはたくさんの英文を覚える必要があります。
しかしその前に、単純な単語の暗記すらできなくては、文の暗記に進むことはできません。
暗記が苦手な人は、できるまでやたらと時間がかかる上に、できるようになったのに忘れてしまうということが多くあります。
暗記が苦手だ、という生徒でも、多くの人は意外と勉強自体はしています。
苦手な分だけ、むしろ学習の時間は普通よりも長いくらいです。
長く努力しているのに結果が出ないのは、ひとえにやり方をまちがえているのです。
まじめさや勉強量の問題ではなく、まずはやり方を変えましょう!
そして初期の段階では多くの場合、指導者のサポートが必要になります(保護者様でも構いません。その場合は絶対感情的にならないように!)。
以下には私なりに考えた、英単語の暗記の手順について示します。
正しい手順を身につければ、あとはその量をこなせば成績アップにつながります。
多くの方の参考になれば幸いです。
以下の方法は、「かなり」英単語暗記が苦手な人向けのやり方です。
ただ、中級レベルの成績の人でも、暗記の作業に時間がかかったり、何度も同じ単語を忘れてしまったりする人については、以下の方法を実践すると効果があるかもしれません。
目次
◎英単語の暗記ができない原因
できるようになる手順を示す前に、まずは「できない原因」を確認しましょう。
早く練習の方法を知りたい人は、目次の「暗記の手順」に飛んでください。
英単語暗記が苦手な人は以下の項目を確認してください。
・英単語をローマ字で読む
・黙ってひたすら書く
・書くときに途中で見る
・何も考えずに回数をこなす
・書き間違いをしたら消して書き直す
・テストして確認しない
4つ以上当てはまるものがあったらかなり厳しいですね。早急にやり方を変えることを強くお勧めします。
各項目について、なぜダメなのか説明するとものすごく長くなるので、簡単に解説しておきますが、①のローマ字ついてだけ、ある程度しっかり説明します。
①ローマ字で読んではいけない!
最近の子供は学校でタブレットを使うことが多く、かなり早い段階から文字入力をするためににローマ字を習います。
その影響で、英語を見るとローマ字で読んでしまうようです。
beautiful を ベアウチフル と読みたくなる、というものですね。
確かに、文字として書くだけであれば、ローマ字が有効に働くときがあるし、すでに習ったものを当てはめた方が学習のハードルが下がることも事実なのでしょう。
しかし、ローマ字は英語学習に使ってはいけません。絶対にやめた方がいいです。
ローマ字読みで覚えない方がよい主な理由
①ローマ字で覚えると学習量がムダに増える(ざっと2倍!)
②ローマ字はテスト・試験で全く役に立たない(高校・大学入試では絶対に出ない!)
③ローマ字読みと英語の読みはまったく違うので、リスニング・スピーキングにおいて混乱が生じる(workをウォーク、walkをワークと読んでいたら頭と耳がパニックになる!)
④ローマ字読みをしていると英語本来の読みのパターン(フォニックス)が身につかず、暗記の効率が極端に悪くなる(other:アザー→m・other:マザー→br・other:ブラザーなどの覚え方ができない)
⑤ローマ字では対応できない単語が結構ある(other→オツヘル?、right→リグフト?むしろ分かりにくくなってませんか?)
⑥別にローマ字を使わなくても英語は暗記できる(韓国人・中国人はローマ字を使わずに英語を覚える。当たり前ですが。日本人だけ特別に能力が低いのでしょうか?)
ローマ字による英語暗記・指導の弊害はもっとありますが、それはまた別の機会に詳しく説明します。
英語とローマ字はまったく違うものです。英語は英語として覚えましょう。
正しい手順を踏めば、大丈夫です。誰でもできます。
以下は簡単に説明します。
・黙ってひたすら書く
→英語は読みとスペルに関連性がある(表音文字)ため、読んで書く方が有効です。(live=リブ)
漢字は意味と書き方に関連性がある(表意文字)ため、「書いて覚える」が有効です。 ( 「休」 =「人」が「木」の下で「休む」)
漢字は「書いて」覚える、英語は「読んで」覚えるのが基本です。
・何も考えずに回数をこなす
・書き間違いをしたら消して書き直す
・書くときに途中で見る
→この3点は全て関連しています。
何も考えずに写したのではただの写経です。意識をせずにただ書くだけなので暗記になりません。
覚えられないからよく間違えて、面倒なのでチョコチョコ消して書き直すか、または途中で見て書いてしまいます。
いずれにせよ、およそ暗記の作業とは言えません。
・テストして確認しない
→漢字の暗記でもテストで確認すること、つまり出力の重要性を述べましたが、英語でもまったく同じです。
暗記をしたらテストをして、スムーズに出力できることを確認することが不可欠です。
単語暗記が苦手な人(またはその保護者様)は、上記のやり方が当てはまってないか確認してください。
その人は以下の方法を読んで、実践してみましょう!
真剣に取り組めば2・3か月で感覚が変わり、単純な単語テストであればかなり覚えるのが楽になり、勉強時間も短くできるはずです。
では肝心な英単語暗記の学習方法を紹介します。
かなり苦手な生徒を想定して、ここでは単語の暗記を2パターンに分けます。
①英単語から日本語訳を覚える
②日本語訳から英単語(スペル)を覚える
細かく作業を分解して、ステップを踏むことでハードルを下げ、苦手な人でも確実に力をつけることができます。
もちろん、慣れてきたら作業を省略してスピードアップしてもかまいません。
◎英語から日本語訳を覚える
①英語を写す→読みをカタカナで書く→日本語訳を書く
まず単語帳やテキストの英単語を見て、読みをカタカナで書き、その隣に日本語訳を書
きます。
make →メイク(カタカナで書く) →作る(日本語訳)
mother →マザー(カタカナで書く) →お母さん(日本語訳)
単語をカタカナで書かせることで、スペルと発音の連動を認識させ、そこから日本語につなげることが目的です。
特にローマ字で読んでしまう子は「必ず」カタカナで書かせます。これくらいしないと認識を変えられないのです。
表面上は「マザー」と読んでいるが、頭の中では「モザー」 (ローマ字読み)となっていることが多いです。
書くことによって、mother=マザー=お母さん であることをはっきりと認識できます。
mother=お母さん だけだと、スペルと音の結びつきが無視されてしまい、ローマ字で読みたくなってしまいます。
認識の勘違いを防ぐ、正しく認識するために、カタカナという一手間をかけます。
②テストする:英語を見て→英語で読む→日本語訳を読む
次にテストで確認します。
英語のスペルを見て、英語の読み(カタカナ)→日本語訳がスムーズに出てくればオッケーです。
5~10問を連続で全問正解できるようになるまで繰り返しましょう。
大事なポイントは、読みを挟むことです。必ず発音をしてから、書きます。
日本語訳を書くだけでは不合格です。
この時点でテストをすることで、まずはスペルと音がつながって入っていることを確認できます。
面倒に思うかもしれませんが、ここをしっかりやっておくことで、後が楽になります!
※読みのテストでつまずくようなら書いてテストする
読み方と日本語訳の暗記なので、基本的には読んで正解できれば十分です。
ただし、極端に苦手な人は書かないと(視覚化しないと)認識できないので、書いてテストしてみてください。
覚えやすくなるはずです。
英語は、書くことが覚えることにつながるわけではありませんが、特に初級者・小学生・苦手な子は書くことで「がんばって勉強している」ことが見た目によく分かり、モチベーションアップにつながることもあります。
英語的な発音がが恥ずかしいなどという理由で、読むのが苦手な人もいます。そういう人は書いたほうがよいでしょう。
◎単語のスペルを覚える
今度は、日本語訳から英語のスペルを覚える方法です。
①日本語訳を見る・書く →英語(カタカナ)を書く・読む →読みながらスペルを書く
まずは日本語訳を見て、わかりにくければ書きます。
その隣にカタカナを書き、その隣にスペルを書きます。
一番重要なのはスペルを書くときで、一音ずつ読みを当てはめながら書きます。
例)
住む →リブ →live(li・リ / ve・ブ)
駅 →ステイション →station(s・ス / ta・テイ / tion・ション)
美しい →ビューティフル →beautiful(beau・ビュー / ti・ティ / ful・フル)
まずカタカナ=読みを意識させて、その後に今度はどのスペルがどの音に当てはまるのか、確認しながら書きます。
特にローマ字読みの癖がついていると、この段階で苦戦することが多いです。
読みと書きが合わなくて混乱し、書き間違いも増えるでしょう。そこはできるまで反復練習してください。
ここでの繰り返しの意味は、覚えるためではなくて、読みと書きを連動させる感覚を養うためです。
英語をしゃべる国の人の単語の覚え方は?
こんな面倒なことをやる必要があるのか?と思うかもしれませんが、これは理にかなったやり方ののです。
なぜなら、英語圏の小学生が習う単語の覚え方(※当然ながら英語圏の方が全てこの方式で覚えているわけではありません)だからです。
LSCWC方式と言います。
①単語を見て、声に出して読む(Look & Say)
②覚えたら隠す(Cover)
③書く(Write)
④合っているか確認(Check)
発音とスペルをセットで捉える練習ですね。
もちろん、英語圏の人は日本語訳を覚える必要はないし、カタカナもありません。
このLSCWC方式(たぶん言い方はいろいろあると思います)を参考にして、アレンジしてこの方法を考えました。
冒頭でも説明したように、英語は読みと書きに関連がある言語です。
歩く=walk と覚えようとしても、意味とスペルには関連性はないため、結びつかないのです。ひたすら書いても覚えられない原因はそこにあります。
これを、歩く=ウォーク=walk と覚えれば、読みとスペルに関連性がある(表音文字)ため、覚えやすくなります。
難しい単語はどうするのか?
まとも(?)な単語はそれでいいかもしれないけど、読み方の難しい単語はどうするのか、困る人もいるでしょう。
right や Wednesday などの読まない部分のある単語ですね。
まずrightについては、同じ読み方をする単語がたくさんあるので、それらとセットで覚えましょう。
right:ライト、night:ナイト、fight:ファイト などです。
「ight」 の部分が「アイト」 と読むことが分かると思います。
言うまでもありませんが、これをローマ字でやろうとするとかえって面倒になります。正しい発音を覚えることで、暗記の効率があがります。
ではWednesdayはどうでしょうか?
まあ・・・これは・・・なんとか覚えてください!
こういう本当に特殊な単語は覚えるのに苦労するのは当然です。ぶっちゃけて言えば、私も推定50回に1回くらいはWednesdayを書いていて混乱することがあります。
なので、単語初心者の人はこういう単語が完全に覚えられないことはあまり気にしないでください。
上記にあげたようなパターン化できる基礎的な単語を完璧にすることを、まずは目指せば大丈夫です!
Wednesdayほどよく出てくる単語なら、そのうち覚えるでしょ、くらいの気楽な気持ちでいいと思います。
②5~10個を目安にテストする
やはりここも最後にテストをして確認します。全問正解を目指してください。
日本語を見て、読みをカタカナで書き(または音読し)、読みながらスペルを書きます。
テストだからと焦って速く書こうとしないでください。読みと書きの連動が分からなくなります。
ゆっくり、読みに合わせて書くことが大事です。
漢字と英単語の覚え方の違い
余談ですが、この辺も漢字の覚え方とはずいぶん違います。
漢字は形そのものに意味があり(表意文字)、その形が複雑なので、書くこととそのときの「手の動き」が暗記につながります。
とにかく書く、すばやく書くということが十分に練習になるのです。
ところが英語は形に意味がない上に、形が単純で種類も少なすぎるため、書くだけでは練習になりません。
要するに、漢字の覚え方を英語に当てはめても意味がない、ということですね。
これはサッカーの練習をするのに、ラグビーの楕円形のボールを使うようなものです。同じ「フットボール」と分類されるスポーツですが、ルールがまったく違うので、用具や練習の仕方が違うのは当然です。
英単語暗記のまとめ
英単語暗記の手順をまとめます。
①英語→日本語訳
英語を写す→読みをカタカナで書く→日本語訳を書く
②日本語→英語
日本語訳を見る・書く →英語(カタカナ)を書く・読む →読みながらスペルを書く
③それぞれテストをして確認する
④悪いことは言わないのでローマ字はやめた方がいい
最後に
いかがだったでしょうか?
正直、文章で書くと分かりにくいかもしれません。
ですが、やってもらうと感覚の違いがよく分かるし、すぐにこちらの方がやりやすいことが実感できるはずです。
なかなか自分だけでやるのは大変でしょうから、保護者の方に手伝ってもらうか、当塾ONEスタイルアカデミーにお問い合わせください!
いつでもお手伝いしますよ。
むっちゃローマ字読みを否定しているけど、実は学生時代は完全にローマ字読みで英単語を覚えていた・・・そのせいでものすごく余計な苦労をした 伊藤