2025年度共通テストを独自分析! 英語編①全体・共テにおける絶対的な優先順位

概観
今回のテーマは、2025年度共通テストの英語です。
今回の試験では、2024年度と比べて設問の数が減り、文章も全体的に短くなったため、平均点は去年よりも上がりました。
※設問数の変化 2024年/39問 → 2025年/33問
※語数の変化 2024年/約6300語 → 2025年/約5600語
※平均点の変化 2024年/51.54 → 2025年/59.65
問題の形式や順番が想定と異なっているところはありましたが、そこは落ち着いてまず全体を見て確認するくせをつければ大丈夫だと思います。
ただ、設問数は減少し、文章の量も10%以上減っているわけなので、前よりは簡単になったのは確かですが、それでもやりやすいテストではありませんね。
問題数が減っても、すべての文章に目を通さなければならない点は変わりませんし、相変わらず問題の内容がややこしいため、解答の判定には一定の時間を要します。
本文を読むスピードと選択肢の選び方という「共テ対策」をしっかりしておかないと、8割を超えるのは難しいでしょう。
各大問について問題の構成
問1~4までは想定の範囲内で戸惑いはないはずですが、第5問以降の構成には戸惑う受験生もいたと思います。
第6問に物語文が来て、第7問が説明文、第8問にエッセイ作成問題となっています。来年もどうなるか分からないので、柔軟に構えておき、想定と違うことが起こっても慌てないようにしましょう。
共テの解説
ここからは共テで得点するための基本的な考え方について解説します。
と言っても本文と問題の詳しい解説ではありません。
それは多くの塾・指導者の方ががすでに詳細を解説しており、私がさらに付け足すことはありません。
お伝えしたいのは、時間を短縮するための考え方です。
共テは時間との戦いであり、特に英語はスピードの重要度が大きいです。
ぶっちゃけて言えば、まともにすべてを読んでいたら間に合いません!
これを前提にすべきです。
※このブログは英語の苦手な生徒(偏差値60以下または共テ模試の得点70点以下)を対象としています。満点を取る方法が知りたい方は、読む意味はありませんのでご注意ください。
誰でもできる穴埋め完答問題の攻略法!
簡単な例をあげましょう。
受験生の誰もが苦戦するのは、第3問の問2および第6問の問1の穴埋め完答問題でしょう。
確認するだけでも時間がかかるし、選択肢の判定も意外とややこしい。
特に第6問の問1!こんなのどうやったら正解できるんだ?しかも完答で、一つも間違えられない・・・絶望的と感じるはずです。
でも、一つだけコツがあるんです。
しかも誰でもできる簡単な攻略法です。
それは・・・・・・・あきらめること!
要は「捨て問」として最初からカウントし、失点を前提にしておくのです。
冗談を言っているつもりはなく、大まじめだし、実際に塾でもそのように指導しています。
目標の設定を80点にするなら、実は一番大事な考え方です。
これがせめてひとつ2点で、バラバラに判定してもらえるなら時間をかける価値がありますが、時間がかかる上に完答で、しかも3点しかもらえない!
こんなの時間をかけるだけ無駄です。タイパが悪いにもほどがあります。
他の問題を解きながら本文を一通り読んで、ついでに分かったところから適当に埋め、当たればラッキー。これで十分です。
共テの優先順位
共テ(国語・英語)に対する考え方は以下の4パターンです。
①時間をかけずに、当てる
②時間をかけずに、外す
③時間をかけて、当てる
④時間をかけて、外す
①が理想で、④が論外なのはわかると思いますが、ここでのポイントは、②と③の優先順位です。
②「時間をかけずに、外す」の方が完全に上であることを理解してください。
共テ(というよりもテスト全般)においてもっともやっていけないのは「時間を失う」ことです。
難しい問題で粘る→時間を失う→パニックになる→できる問題もできなくなる→想定外の大失敗
という図式ですね。これだけは避けなければなりません。
ちょっと極端ですが
ついでに言うと、今回のような内容で、例えば第6問で苦戦したとします。
本文の流れをつかむことができず、問題を見て判定が明確にできない、ヒントがどこにあるのか見当がつかない。よくある話です。
こんな時は、第6問全体を「捨て問」と考えましょう!
極端なことを言っているようですが、この場合はこれがベストです。
ここで丸々落としてもまだ失点は12点。80点はかなり難しくなりますが、ここの時間を5分で切り上げて、短縮した時間を他にあてれば十分にチャンスは残り、70点は狙えます。大失敗は避けられます。
ここで粘って仮に20分かかってしまったら、残りの第7・8問は絶望的です。
この辺は前回の国語の解説で示したので、繰り返しはしませんが、
やはり、共テは「難しい=スピードアップ」。コレが鉄則ですね。
こういう判断こそが、共テの本質である、と考えてみてほしいです。
はっきり言って、共テの英語で満点を取ろうと思ったら英検準1級レベルの実力が必要です(それでも取れる保証はないです)。
現実的な目標を8割に設定すれば、ずいぶん楽に考えられます。
共テは基礎テストなので簡単という誤解
よく、「二次試験や難関私立対策などをしていれば、それより簡単な共テはできるようになる」という意見がありますが、全くの誤解ですね、気を付けてください(英語の超超得意な人は別)。
共テは全然簡単じゃありません!
確かに必要とされる単語の知識のレベルはそれほどではありませんが、特別な対策をしないと点が取れません。
例えば、単語や文法の面で分からないことのない、知識が完璧な生徒がいたとします。それでも、対策を知らない・していないと6割を切る可能性があります。
考えようによっては二次試験よりも点を取るのは難しい場合もあるくらいで、絶対に舐めてはいけません。
二次試験は英文和訳と和文英訳が中心で、解釈の正確さが問われます。
スピードよりも正確さが重要です。
共テはまったくの逆で、正確さよりもスピードが極端に重視されます。
両者の対策のアプローチはまったく異なるものであり、これらを両立させなければならないことが、国公立受験の難しいところなのです。
同じ科目の延長戦ではなく、違う科目と考えた方がいい、それくらいの違いがあると考えて、しっかり準備をしましょう。
やり方の分からない方は、もちろんONEスタイルアカデミーにお問い合わせください!