<国語と英語の専門塾>ONEスタイルアカデミー

休塾の理由について

投稿: 2020年04月20日 17時51分投稿 カテゴリ: お知らせ Photoelly039 tp v4

毎度おなじみ、ONEスタイルアカデミーの伊藤です。
愛知県から緊急事態宣言が出て、休業要請の業種がはっきりと示されました。
学習塾は要請に含まれていますが、1,000㎡以上の床面積の塾に限られます。当塾はもちろん、そんなに広くありません。「だったらやればいいじゃないか」、「個別指導だから”密”にはならないので問題ない」との意見もあります。
これらの意見は決して間違ってはおりませんが、私なりの考えがあるので以下に示しておきます。

休塾の理由は主に2つです。
①緊急事態宣言の出る前から危険を感じており、休塾すべきだと考えていた
②塾を再開するには、電車で通うことは禁止せざるを得ず、半分以上の生徒が通えない

①危険性について

現在愛知県下において新型コロナの感染者は403人で、1日の増加数は10~20人程度です。これについて皆さんはどう思われますか?
多いか少ないかは人それぞれだと思いますが、東京・大阪、そしてヨーロッパ諸国と比べると、かなり少ない数字だと思いませんか?なぜこんなにも少ないのでしょうか?日本人はコロナにかかりにくい、中でも愛知県民は特に強い耐性でも持っているのでしょうか?
そんなことはありえませんね。
感染者数の少ない原因はまちがいなく、検査の数そのものが少ないからです。これは憶測でものを言っているわけではなく、客観的な事実です。

証拠もあります。
実は、先日私の友人が肺炎にかかりました。熱が出て仕事を休み、翌日も下がらないので病院へ行って検査を受けたところ、肺炎と診断を受けました。当然のことながら、友人も「コロナじゃないの?」と医師に聞きました。
答えは、「その可能性は低いと思うよ」とのこと。不安に思った友人は、コロナの検査をお願いしましたが、断られました。
理由は・・・

ちなみに、
この雰囲気だと私が「検査の数を増やそうとしない医師・政府の方針を批判している」ように聞こえますが、まったく違うので誤解のないようにお願いします。批判どころか大賛成しています。

それはさておき、
理由は、「コロナである」と診断されることで起こる混乱を防ぎたいからです。
職場の閉鎖、家族へのケア、本人の隔離的措置など、やるべきことが山ほど増えてしまいます。彼の症状は若干熱がある程度(37度前半)で、深刻な状態ではありませんでした。
コロナの可能性は0ではない。しかし、その状態では検査はしてもらえないのです。
結局のところ、彼のようなレベルの症状の人はこの愛知県下だけでも毎日数千から下手をすれば数万人に上ります。それのすべてにコロナの検査をしていていては、この国・地域の医療体制は100%崩壊してしまいます。それも、ほんの数日で。比較的落ち着いている現状においても、現場は相当に疲弊しているのですから。
検査キット・機械・人員の数に限界があるのも大きな要因です。今後起こるかもしれない感染の爆発に備えて、「いざという時のために」残しておかなければならない、という判断です。だから、感染者の数が少ないのです。この国も、愛知県も。

その上で、私たちは何を考え、どう行動すべきか?
上記の「事実」に基づいて考えれば、感染者の数は公表されている数倍、下手をすれば数10倍程度の可能性があることが分かります。

※数字の根拠はコチラの記事も参考にしております
https://news.yahoo.co.jp/byline/kimurahirotsugu/20200409-00172231/
(新型コロナ「都市封鎖」で起こるデータ不信。致死率、感染者数、死亡者数は実態離れ…スペインに学ぶな!)
→「2つ目は、そもそも分母(感染者数)が小さい、というものだ。」以下

政府が数字を隠している、などというくだらないうわさもありますが、そうではなくて検査をしたくてもできないのが現状なのです。私たちは、感染者の数が400人ではなく、4000人だと考えて行動すべきだと思います。
つまり、感染者はそこらじゅうにいるし、自身も感染している可能性は十分にあるのです。だからこそ、自分の身は自分で守るしかない、と考えました(4月くらいからです。最初はもっと簡単に収まると思ってなめていました)。
そのための休塾です。

私が接触する人間の数は1日に多くても数10人で、大した数ではありません。それでも、その数を減らすことは感染対策への貢献になると考えます。
学習塾は生活の必需品ではありません。
この塾に通っている生徒で、生活苦に直面している家庭の子供はいないはずです。生活に余裕がなければ、塾の費用はまっさきに削られるはずです(私の家庭はそうでした。「ちょっとした」貧乏だったので、私は塾に通ってません)。
つまり、塾がなくても生きていけます。

もちろん、子供に教育は必要です。学校に2か月通わない子供がどうなるのか、不安なところではあります。
ただ、欧米の夏休みはたっぷり2か月あります。その間ほとんどの子供が塾にも行かないし(そもそも「塾」という存在自体がない)、宿題も出ません。レベルの高い学校でも一緒です。それでも、欧米にも優秀な学生は育っています。ノーベル賞学者も出てますしね。
学校からの課題も出ているし、塾も全くの野放しにする気もありません。この1か月で、学力が極端に落ちることはないでしょう。落ちるとすれば、それは自習をまったくやらなかった子です(読書だけは欠かさないように!)。

私はこの1か月間、生徒の学力向上に貢献するよりも、社会に貢献することを選択しました。
今は、学力よりも命です。
以上が、私が休塾を決断した第1の理由です。

 

②平等な対応ができない

今の状態で塾を再開するには、ある程度の安全性を確保する必要があります。
そのために一番確実なのは、電車などの公共交通機関を利用する生徒は通塾を禁止することです。公共交通機関においては、濃厚接触ではないにしても、不特定多数の人と近い距離になることは避けられません。コロナウイルスは堅いものの表面では最長で3日間生き延びる、との研究結果も出ており、できる限り電車・バスなどは使いたくないものです。

※参考記事
https://wired.jp/2020/04/02/how-long-does-the-coronavirus-last-on-surfaces/
(新型コロナウイルスは、物体の表面で数日間は生き続ける? 研究結果から見えてきたこと)

現在当塾の塾生は3分の2以上が電車か車を利用しており、家から直接通うことのできる生徒は少ないです(特殊な塾なので、近所の子は少ない)。よって、これらの生徒の通塾を停止すると、半分かそれ以上の生徒が通えなくなってしまいます。これは差別的だし、不平等です。
こちらも休塾の大きな決め手になりました。これが第2の理由です

 

もちろんこれは現時点の話です。
休塾をいつまでも続けるわけにもいかないし、有効な対策が見つかればそれに越したことはありません。私自身の考えも変わるかもしれません。「前はこう言ってたのに!」などと批判されても謝罪するつもりはございません。
この状況で一番危険なのは、今までの常識や過去の考えにとらわれて変化を恐れることです。あえて言うならば、もはや「世界は変わった」のです。今までと同じ考えは通用しません。
感染の爆発は抑えられるかもしれませんが、みんなが安心して暮らせるようになるには、最低でもあと1年、下手をすれば2年以上かかる可能性があります。その間は「各自が気を付ける」しかないし、安全を確保する工夫が必要です。緊急事態宣言が解消されても、油断は全くできません。

以上、私個人の考えを、できる限り「短めに」まとめてみました。
この意見にすべての方が納得いくとは思いません。様々な考えがあるだろうし、何が正解なのか、誰にもわかりません。その中で、私ができることに全力を尽くしたいと思います。
よろしくお願いいたします。

 

            この際だから、在宅の生徒のケアのシステム、管理業務の簡略化、およびダイエットとブラインドタッチ、英語の勉強、などなど・・・いろいろやってみたい 伊藤